カフェ経営で得られる年収
民間企業のサラリーマンの平均年収438万円に対し、飲食店経営者の年収は平均627万円が国税庁のレポートです。飲食店オーナーは会社員に対して190万円も収入が多いわけです。しかし黒字店オーナーと赤字店では収入に2倍以上の開きがあります。
カフェを開業して3年以内の閉店率は70パーセントを超えています。5年の生存率は15パーセント、10年以上経営継続している店はわずか10パーセントです。
廃業に追い込まれる理由は、ずばり経営難にあります。予定より集客率が低い、客単価が上がらない、客の回転率が悪いなどの理由で収益が上がらないのです。運転資金の不足や、純利益より借入金返済金が上回るといった資金繰りの行き詰まりも原因です。
一般的な20坪のカフェで収益をシミレーションしてみましょう。
坪あたり上がりの売上額は10万円以上が最低ラインです。20坪ですので年商は2000万円、1月166万円、26日稼働として1日6.3万円の売り上げが必要です。
20坪の内20パーセントが厨房面積、80パーセントが客席という割り振りが一般的です。ゆったり席を設けるのなら坪当たり1.8席、居酒屋風の普通店では2.5席になりますので、28席から40席、平均で34席とします。
34席一回転で一日の売り上げを上げるための客単価は1850円と、やや無理がある数字です。カフェの客単価は平均1200円程度なので、1.5回転以上が必要です。34席でもボックス席を設けるとその分が空席になるので回転率は下がります。
材料費は販売額の30パーセント以下が損益の分岐点です。原価計算をしっかりして、30パーセントを超えるメニューは見直しが必要です。独自のスペシャルメニューとして商品にしたい場合は、原価率の低いサイドメニューを開発し全体のバランスをとります。
カフェオーナーが収入を得るためには、ここは大事なポイントです。
カフェで人件費にかかる経費は、大きな割合を占めます。売り上げの38パーセント以内、30パーセント以下が望ましい数字です。
1日12時間営業すると仮定して、1か月の営業時間は312時間です。アルバイトを1人使うと時間給1000円として年間374万円、人件費割合は18パーセント、2人では36パーセントになります。
サービスを提供する業種なので人を雇うことは必要ですが、従業員教育を惜しまずいい人材を確保することも、長期的にみるとオーナーの収入を増やす要素になります。
家賃は売り上げの7パーセントから8パーセントが適正です。10パーセントを超える物件はどんなに気に入っていても諦めましょう。テナント料が15パーセントを超えると、カフェの利益は出ません。
坪当たり単価が5800円から6650円という計算になります。
その他に水道光熱費、Wi-Fiや電話などの通信費、広告費、税金を引いた純利益がオーナーの収入になります。
売り上げ2000万円の20坪カフェシミレーションで、オーナーの収入は345万円になりました。
カフェオーナーの収入は、カフェ売上額に左右されます。カフェ売上額は客単価の決め方や席の回転率を含む客数の確保です。
純利益を出すためには、材料や人件費、家賃などの諸経費の損益分岐点を把握し、適正範囲内になるようしっかりと管理しなくはなりません。
年商2000万円の一般カフェ経営者の収入は345万円程度にシミレーションされました。
年収をこれ以上にするか、これ以下になるかはカフェ経営の手腕にかかっています。
実力次第で年収を伸ばすことも可能な職業が、カフェオーナーです。夢を諦めずにチャレンジしてみましょう。
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